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14.26 : ニトリルからカルボン酸へ: 加水分解

ニトリルは酸触媒加水分解または塩基触媒加水分解を受けてカルボン酸を形成します。 これらの反応はアミド中間体を介して進行します。

Figure1

酸触媒機構には、炭素原子が求核攻撃を受けやすくなるように窒素原子をプロトン化することが含まれます。 第 2 のステップでは、ニトリル炭素原子に対する水による求核攻撃が行われます。 続いて、酸素原子の脱プロトン化によりアミドの互変異性体が得られ、窒素のプロトン化により共鳴安定化された中間体が形成されます。 次に、脱プロトン化によりアミドが生成され、続いてカルボニル酸素がプロトン化されます。 カルボニル炭素への水の 2 回目の求核付加により、四面体中間体が得られ、続いて脱プロトン化されます。 さらに、窒素のプロトン化により、アミノ基がより良好な脱離基に変換されます。 続いて、アンモニアを除去してカルボニル基を再構築します。 最終的な脱プロトン化によりカルボン酸が生成されます。

塩基触媒による加水分解は、別の求核アシル置換反応です。 この反応では、ニトリルを塩基性水溶液の存在下で処理してカルボン酸を生成します。 塩基触媒による加水分解中に、求核性水酸化物イオンがニトリル炭素原子を攻撃します。 第 2のステップでは、窒素原子が水によってプロトン化されて窒素上の負電荷が除去され、アミドの不安定なエノール互変異性体が得られます。 次に、塩基として作用する水酸化物が酸素原子を脱プロトン化して共鳴安定化中間体を生成し、プロトン化によりアミドが得られます。 続いて、アミドカルボニル炭素における水酸化物イオンによる2回目の求核攻撃が起こり、四面体中間体が得られます。 続いて、脱離基としてアミドイオンが脱離してカルボニル基が再構築されます。 最後に、脱プロトン化によりカルボン酸イオンとアンモニアが得られ、続いてカルボン酸イオンが酸性化されて遊離酸が得られます。

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NitrilesCarboxylic AcidsHydrolysisAcid catalyzedBase catalyzedAmide IntermediateNucleophilic AttackTautomeric FormResonance StabilizedTetrahedral IntermediateLeaving GroupCarboxylate Ion

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