放射能の代表的なものとしては、 α崩壊、 β崩壊、 γ崩壊、中性子放出、電子捕獲があります。
アルファ (α) 崩壊は、原子核から α 粒子が放出されることです。例えば、ポロニウム-210は α 崩壊を起こす。
アルファ崩壊は主に重い原子核(A > 200、Z > 83)で起こります。α粒子を失うと、親核種よりも質量数が4、原子番号が2小さい娘核種ができます。
ベータ (β) 崩壊 は、原子核から電子や陽電子が放出されます。ヨウ素-131はβ−崩壊する核種の一例です。
放出された電子は原子核からのものであり、原子核を取り巻く電子の一つではありません。電子が放出されても、核種の質量数は変わらないが、陽子の数は増え、中性子の数は減ることになります。 反ニュートリノ () は、エネルギーの保存のために放出されます。
酸素-15は、陽電子放出、すなわち β+ 崩壊を起こす核種の一例です。
陽電子崩壊とは、陽子が中性子に変換され、陽電子が放出されることです。また、エネルギー保存の関係でニュートリノ( νe )も放出されます。
ガンマ崩壊 (γ 崩壊) は、核種が励起状態になったのち、高エネルギーの電磁波である γ線を放出して基底状態に崩壊する際に観測されます。励起状態の原子核の存在は、しばしばアスタリスク(*)で示されます。コバルト-60はγ線を放出するため、がん治療をはじめとする多くの用途に使用されています。
γ線の放出過程では、質量数や原子数の変化はありません。しかし、 γ線の放出は、質量数や原子番号の変化をもたらす他の崩壊様式の1つを伴うことがあります。
中性子放出 は、中性子が原子核から放出されることです。中性子の放出は、ベリリウム-13からベリリウム-12への崩壊のように自然に起こる場合と、ガンマ線や粒子の照射を受けて起こる場合があります。この過程では原子番号は変化しませんが、質量数は1減少します。
電子捕獲は、原子の内殻電子の1つが原子核に捕獲されることで起こります。例えば、カリウム40は電子捕獲されます。
電子捕獲は、内殻電子が陽子と結合して中性子に変換されることで起こります。内殻電子が失われると空孔ができ、そこに外殻電子が入ます。外側の電子が空孔に落ちると、エネルギーが放出されます。多くの場合、放出されるエネルギーはX線の形をとります。電子の捕獲は、陽電子の放出と同じように原子核に影響を与え、原子番号は1つ減り、質量数は変わりません。
上記の文章は以下から引用しました。Openstax, Chemistry 2e, Section 21.3: Radioactive Decay.
章から 19:
Now Playing
放射能と核化学
16.4K 閲覧数
放射能と核化学
20.7K 閲覧数
放射能と核化学
18.5K 閲覧数
放射能と核化学
12.2K 閲覧数
放射能と核化学
33.0K 閲覧数
放射能と核化学
9.5K 閲覧数
放射能と核化学
7.7K 閲覧数
放射能と核化学
17.6K 閲覧数
放射能と核化学
17.4K 閲覧数
放射能と核化学
15.2K 閲覧数
Copyright © 2023 MyJoVE Corporation. All rights reserved